γ-GTPの数値が高くなる時

γ-GTPが異常値を示す疾患

では、γ-GTPの数値によってどのような疾患が考えられるのかをみていきますと、まずγ-GTPの基準値は成人男性で10~50IU/L、成人女性で9~32IU/Lあたりです。

数値が500IU/L以上と超高度に増加した場合は、アルコール性肝炎、閉塞性黄疸、肝内胆汁うっ滞をきたす疾患(原発性胆汁性肝硬変など)などが疑われます。
 数値が200~500IU/Lと高度上昇している場合は、アルコール性肝炎、閉塞性黄疸、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、薬剤性肝炎などが疑われます。
 数値が100~200IU/Lと中等度の上昇を示した場合は、アルコール性肝炎、薬物性肝障害、慢性活動性肝炎などで高頻度にみられます。また、肝硬変や肝癌、脂肪肝、胆道疾患を患っている可能性もあります。
 基準値から100IU/Lの範囲の軽度に増加している場合はアルコール性肝障害、薬物性肝障害、慢性肝炎、脂肪肝などが高頻度で見られます。肝硬変や肝癌でも軽度上昇の場合があります。

γ-GTPが上昇していた場合は、上記のようにアルコール性肝障害で特に高い数値が出やすいという特徴があります。アルコールを多飲する方には特に気にしてほしい検査値と言えるでしょう。
もちろんγ-GTPだけで疾患を確定できるわけではありません。他の肝機能を反映する血液検査の項目(AST,ALT,総ビリルビン、ALPなど)はもちろんのこと、必要に応じて肝炎ウイルスマーカーや自己抗体、肝癌の腫瘍マーカーなどの検査を行います。それと画像検査(腹部超音波・腹部CT・ERCP/MRCPなど)を行ってγ-GTPの上昇の原因を確定させていきます。

γ-GTP以外の肝機能をみる検査値もみておきます。
肝細胞の異常を示すものにALTやASTといったトランスアミナーゼという酵素やLDH(乳酸脱水素酵素)の値がよく用いられます。ALTの基準値は6~43IU/L、ASTの基準値は11~33IU/L、LDHの基準値は120~245IU/Lです。γ-GTPと同じく胆道系の検査値としてALP(アルカリフォスファターゼ)や直接ビリルビンなどもあります。ALPの基準値は80~260IU/L、直接ビリルビンの基準値は0~0.3mg/dlです。間接ビリルビンと合わせた総ビリルビンの基準値は0.2~1mg/dl程度です。

これら血液検査で肝機能の異常をスクリーニングしたら、超音波(エコー)や腹部CTなどの画像検査によって、さらに鑑別していきます。