肝臓の健康を測る数値

肝臓の健康を知る指標と評価方法

肝臓の健康を知るためにはどのような検査が有用なのでしょうか。

肝臓の検査といっても、実物をみるわけにはいきません。
そこで、血液検査や画像検査を駆使して、間接的に肝臓の機能を評価することとなります。

まずは、血液検査で分かる肝臓の機能について解説しましょう。

血液検査で、GOT(AST)、GPT(ALT)、γ-GTP、ALP、ChE、Alb、凝固因子という項目を目にしたことがあるでしょうか。
これらをみることで、肝臓の機能を間接的に評価することができます。

ひとつひとつ検査の意義を説明しましょう。

1.GOT(別名AST)、GPT(別名ALT) 1177
GOT、GPTはトランスアミナーゼと呼ばれている物質です。
もともと肝細胞に多く含まれることから、肝細胞が壊れることで、血中に逸脱してくることを利用した検査です。
これらの値が高いと、肝細胞が壊れているということを示します。
「肝臓にダメージがある」と間接的に分かる指標だと捉えれば良いでしょう。
細かくは、GOT、GPTのどちらが優位に上昇するかなどで病気を判断したりするのですが、とにかく高ければ異常と認識しておきましょう。

2.γーGTP、ALP
γーGTP、ALPは、胆道に多く存在する物質です。
胆道系酵素とも呼ばれます。
これらが高いと、胆道が障害されて血中にもれているということになります。
胆道というのは、肝臓から腸管へと繋がる道のりを言います。
中には胆汁と呼ばれる液体が流れており、主に脂肪の吸収に役立っています。
ALPは骨にも多く存在し、骨の異常でも上がることがあります。
血液検査の項目は、さまざまな現象の結果を数値にしたものであるため、原因が1つに決定できません。
そのため、他の項目と合わせて総合的に評価をする必要があります。

γーGTPは、胆道系酵素と呼ばれていますが、肝臓実質の障害でも上昇することが知られています。
その代表が、アルコール摂取と脂肪肝です。
アルコールはγーGTPと深く相関があり、アルコールをやめることで速やかに正常に戻ることがあります。
栄養過多による脂肪肝でもγーGTPがあがります。
脂肪肝は、重症な病気ではありませんが、適切な食事を心がけることで正常に戻すことができます。

3、ChE、Alb
ChE(コリンエステラーゼ)、Alb(アルブミン)は、肝臓で合成される物質の代表とされています。
このため、これらのタンパクが低下することで肝臓の合成能が下がっていると判断出来ます。
合成能が下がった場合は、肝臓全体の機能低下である可能性が高いため、肝臓機能全般の評価としても用いることが出来ます。

4.凝固因子
3と同様に、凝固因子は肝臓で合成されるため、凝固因子の量を測定することで肝臓の合成機能を評価することが出来ます。
凝固因子の濃度を直接測ることもできますが、一般的には血液が凝固するまでの時間を数値化したPT、APTTという項目が用いられます。
PT、APTTそれぞれに意味がありますが、ここでは割愛します。
凝固に関わる数値が異常である場合、肝臓の機能低下が一因と考えられるのです。

人間ドックや健診では、血液検査を行うことが多いでしょう。
この中には、必ずと言っていいほど肝機能の検査が含まれています。
上記の項目について評価できると自身の健康状態を判断できてよいでしょう。