基準値(正常値)よりも高いとどうなるか?

GOT(AST)とGPT(ALT)の数値が基準値よりも高い方へ

「血液検査を受けたらGOTとGPTの数値が基準値よりも高い状態だった。でも、別に体調が悪いわけでもないし、大丈夫だろう。」

そう甘く見た結果、肝硬変や肝臓癌になって「数値が基準値よりも高い状態にあるとわかった時から気をつけておけばよかった」と後悔する人はかなり多いものです。

脂肪肝や初期の肝硬変は症状がほとんどでないので、楽観的に考えてしまいがちです。しかし、例え症状がなくても肝臓の状態が悪化しているかもしれないので生活習慣を見直すことは必要不可欠です。

そもそもGOT(AST)とGPT(ALT)とは

GOT(AST)とGPT(ALT)とは肝細胞に存在する酵素の一種です。もしこれが血液中に存在するのだとしたら、それは肝臓が壊れているという証です。

健康な人でも細胞の入れ替わりがありますから、血液検査で多少は検出されるもの。ですが基準値(正常値)よりもはるかに高い場合は肝炎や脂肪肝、肝硬変などを疑う必要があります。

基準値(正常値)は医療機関によって違いますが、GOTは10~40U/l、GPTは5~45U/lです。

ただ、これは一つの目安に過ぎず、基準値におさまっているからといって肝臓に問題がないと言い切ることは出来ません。

日本大学医学部教授であり、肝臓の権威である高山忠利先生は著書の中でこう書いています。

正常値の範囲内だから安心なのかといったら、そうとは言い切れない部分がある、というのが正しい解釈かもしれません。細胞が壊れる度合いはそれほど激しいわけではなく、いわゆる正常値の範囲内におさまっている状態にあるのが、「正常値」なのです。言い換えれば、たとえ正常値であっても、肝臓では静かに繊維化が進んでいる可能性があるということなのです。とくに肝臓専門医の間では、女性の正常値はGOT・GPTともに20U/l以下であるという見方をされています。

「肝臓病の常識を疑え」 講談社 高山忠利

このように数値は高くなくても知らず知らずのうちに繊維化(再生よりも破壊のスピードが上回り、肝細胞がかさぶたみたいに固くなること)が進み、肝硬変になってしまうケースもあります。

基準値よりも高いまま放置していると・・・

GOT(AST)とGPT(ALT)が高い状態にあるということは肝細胞が壊れ続けているということ。

そのままだと遅かれ早かれ再生可能な限界を超えて肝硬変になります。

肝臓は再生力が高いので少しぐらいのダメージなら元に戻ります。しかし、肝硬変になってしまうともう元には戻りません。

肝機能が低下するので処理できなかった毒素が体中にまわります。脱力感や判断力の低下が起きます。お酒やご馳走だって我慢する必要があります。

あなたは一日中、頭がぼんやりして体がだるい状態で味気ない食事を食べながら残りの人生を過ごしたいですか?それとも今からGOT(AST)とGPT(ALT)を下げるために努力しますか?