肝臓病患者の負担について

肝臓病治療の副作用・費用・入院期間

◆アルコール性肝障害の治療における副作用
アルコール性肝障害の第一の治療である断酒は、アルコール依存の度合いが強い場合には、不安・不眠・イライラなどの精神症状や、発汗・血圧上昇・手指振戦などの自律神経症状などが出現します。これら離脱症状の苦しみから逃れるためにまたお酒に手をつけてしまう危険性があります。再度お酒を飲んでしまうと、それまでの努力が水の泡、振り出しに戻ってしまいます。

◆インターフェロン治療の副作用
インターフェロンには強い副作用があります。重篤なものとして、うつ病、肝質性肺炎、不整脈、脳出血などの報告があります。比較的頻度の高いものとしては、発熱、筋肉痛、全身倦怠感、血小板減少、顆粒球減少、食欲不振、脱毛などがあります。また、比較的まれではありますが、甲状腺機能異常、眼底出血、糖尿病の増悪、発疹、味覚異常など、多岐にわたります。

なかでも、うつ傾向になる点には患者本人だけでなく家族など周囲も注意が必要です。うつ病にはいわゆる自殺願望を生じることが少なくありません。

【治療の費用のめやすについて】

◆アルコール性肝障害の場合
アルコール性脂肪肝・肝炎・肝線維症・肝硬変・肝不全などを含めた費用の大まかな目安は
一日あたりの医療費は外来で8,000円、入院で25,000円、平均の治療日数が手術の有無どちらも含めた平均でおよそ25日程度となっています。
ですので、入院治療での総額は約63万円程度になります。3割負担として約19万円の負担となります。

◆肝硬変(アルコール性以外)の場合
入院治療の1日当たりの平均は約26,000円、治療日数が40日程度ですので総額100万円超となります。3割負担で約33万円、1日あたり8,000円程度となります。

◆ウイルス性肝炎(A型B型C型など)の場合
ウイルス性肝炎の平均の1日あたりの医療費は入院でおよそ3万円、入院外でおよそ1万円です。
平均の在院期間は20日程度ですので総額60万円弱かかることになります。3割負担で20万円ということになります。平成20年度からインターフェロン治療に対する医療費助成制度がスタートし、平成23年度からはテラプレビルを含めた3剤併用療法にも適応され、治療の負担が軽減することになりました。

◆肝臓癌の場合
肝癌に対する入院治療では1日あたり約4万円、平均治療日数が22日程度で総額約90万円となります。
3割負担の計算で約30万円、1日当たり1万円の計算となります。

◆他の肝疾患の場合(脂肪肝や肝性脳症・肝不全など)
1日当たりの入院費用は平均28,000円ほど、在院期間はおよそ29日です。総額約80万円、3割負担で総額25万円ほど、1日8千円強となる計算です。

このようにみると、いずれの疾患の場合でも高額療養費制度を適応させると一般的な収入家庭であれば10万円を超えない程度の額が実質負担額となります。