肝硬変の解説

肝硬変とは

前述した、血液検査や画像検査で異常のでる病気について解説していきましょう。
一般的な病気や致命的な病気など、知っておくとよい重要疾患を解説します。

1 肝硬変
2 ウイルス性肝炎
3 胆石症
4 悪性腫瘍

追って、稀な疾患も解説するようにします。
まずは、この4つの疾患は覚えておいて損のない病気といえるでしょう。

1 肝硬変
肝硬変は、よくきく病名でしょう。
肝硬変といっても、初期から進行期まで幅が広いですが、進行すると肝機能障害で命に関わったり、肝臓癌を発生する頻度が上がります。

肝硬変とは、名前のごとく肝臓が固くなることは間違いありません。
固くなる原因は、線維化とよばれる現象です。
いずれの臓器でも役割にあった細胞が増殖するようにプログラムされています。
心臓では筋肉が発達し、腸管では粘膜と筋肉が、腱は線維性の細胞、骨は石灰化をおこすための細胞が、という具合です。
肝臓には、肝細胞とよばれる、様々な化学反応が行われる細胞が大半を締め、他に血管壁や胆管壁の細胞などがあります。

肝硬変では、その正常構造のなかに慢性的な炎症が加わることで線維性の細胞が増加し、正常細胞の機能が損なわれていきます。
原因は、ウイルスによるものとアルコールによるものがあります。
ウイルスは慢性肝炎を引き起す、B型とC型の肝炎ウイルスが主な原因となります。

肝硬変はアルコールが原因の1つであることから、誰にでもなりうる病気です。
基本的にはアルコールの量と相関するため、予防も可能です。
同量のアルコール摂取でも、女性は男性よりも肝硬変になりやすいといわれています。

アルコール依存症ともなると、肝硬変やその他の病気のリスクも上昇するため飲酒習慣は適正を心がけなければ行けません。

肝硬変では、先ほど示した検査値を参考にすると、GOT、GPTの上昇、ビリルビンの上昇、γーGTP、ALPの上昇、PT延長、Alb、ChE低下とすべてが起こってきます。

他に、線維化を示すコラーゲンやヒアルロン酸が上昇することが知られています。

初期は症状がない場合が多いですが、進行すると肝機能低下による浮腫や黄疸、意識障害や消化管出血などを引き起します。
各々の機序は、またの機会に説明することとしましょう。

検査は、血液検査以外に、エコーでの肝臓濃度や辺縁の形の変化を捉えたり、CTでの色の変化や形の変化を捉えます。
侵襲的なため、診断のために行うことはありませんが、腹腔鏡と呼ばれるカメラで肝臓そのものをみると、ぼこぼこの表面の肝臓が見えます。

治療は、症状それぞれに対して行います。
ウイルス性ではウイルスの根絶を目指したウイルスを殺す薬を用います。